寒露(かんろ)という言葉を聞いたことがありますか?これは、一年のある期間を表す言葉です。
昔は季節の変化を知るのにとても需要な言葉でしたが、今ではほとんど耳にすることはないかもしれませんね ^^;
というわけで本日は、
- 寒露とは何か
- 2018年の寒露はいつ
- 寒露ってどういう意味
- 寒露の時期にオススメの食べ物
について書いていこうと思います。
寒露とは?
寒露とは、二十四節気(にじゅうしせっき)の一つです。二十四節気というのも聞いたことない方が多いかもしれませんね。
これは1年を24の季節に分割して、それぞれの季節にあった名前を付けたものです。
「春分」や「秋分」という言葉を聞いたことがありませんか?これらも二十四節気の1つなんですよ(^ ^)
二十四節気は、第1の節気「立春」から始まって、1年かけて24の節気を巡ります。寒露はその中の17番目の節気になります。
私たちは、普段は春夏秋冬の4つの季節に分けて生活しているので、24もあるとちょっと戸惑ってしまいそうですよね ^^; ちなみに二十四節気は1つの季節が約2週間という短さです(笑)
2週間ごとに季節が変わるなんて信じられません...。
そんな二十四節気の作られた理由・起源についてはこちらの記事をご覧ください。
2018年の寒露はいつ?
では、寒露とはいつのことを指すのか見ていきましょう。まず2018年の寒露の日ですが、、
2018年の寒露は「10月8日」です!
ただ、ちょっと待ってください。初めに説明した通り、寒露は期間を表す言葉です。また、日にちや期間だけでなく、「瞬間」を指すこともあるんです ^^;
つまり、寒露は以下の3つの時を表すということなります。
- 特定の瞬間
- 特定の日にち
- 特定の期間
順番に説明していきますね。
特定の瞬間
まずは、「特定の瞬間」を表す場合です。これは天文学的な話になってしまいますが、できるだけ簡単に説明しますね。
皆さんご存知の通り、私たちの暮らしている地球は、一年かけて太陽の周りを一周しますよね。ですが、これは太陽を中心に考えた場合の話で、私たちから見たら、太陽が地球の周りをぐるぐると周っているように感じますよね。
で、このように太陽が地球の周りを周っていると考えた時の太陽の通り道のことを「黄道(こうどう)」と言うんです。二十四節気は、この黄道を24分割して、0度,15度,30度,45度というように、15度ずつの位置に名前を付けたものなんです。
寒露はこの中の195度の位置になります。つまり、太陽が黄道上をぐるぐると周り、195度の位置を通過した瞬間が寒露というわけです。
ちなみに、皆さんももよく知っている「春分」「夏至」「秋分」「冬至」は、黄道上では以下の位置になります。
- 春分・・・0度
- 夏至・・・90度
- 秋分・・・180度
- 冬至・・・270度
特定の日にち
続いて「特定の日にち」を表す場合です。これはとても簡単で、上で説明した195度の位置を通過する瞬間を含む1日になります。例えば、
- 10月8日23時55分に通過 → 寒露は10月8日
- 10月9日0時3分に通過 → 寒露は10月9日
と言った具合です。
で、2018年は何時に通過するかと言いますと、10月8日17時16分に通過予定です。つまり寒露は10月8日です。
ちなみに、2047年までは、寒露はずっと10月8日です。これは、太陽の動きを正確に計算しているので、間違いないそうですよ。
こうして、何年も先の太陽の動きまで分かってしまうなんて、本当にすごい時代ですね...。
特定の期間
最後に「特定の期間」を表す場合です。これは10月8日から、次の節気の「霜降(そうこう)」までです。霜降の日にちも年によって変わりますが、10月23日前後であることがほとんどです。
つまり、寒露を期間で表すときは、10月8日から10月22日までの約2週間ということになりますね。
3つの時の表し方を説明してみました。と言っても、実際に使うのは、日にちか期間を表すときで、特定の瞬間を表すのに使うことはほとんど無さそうですね ^^;
寒露の意味は?
次に寒露の意味を見ていきましょう。
寒露は、「寒い露(つゆ)」と書きますよね。この露とは、草木に付いた露のことを指します。朝起きたら、葉っぱの先に露が付いてるのを見たことがあると思います。
寒露とは、そうした露が一層冷たさを増す季節、つまり、朝晩の冷え込みがますます厳しくなり、秋から冬へ向かっていく季節のことなんです。
この寒露の頃に感じる寒さを、寒露の感じを逆さにして「露寒(つゆさむ)」と言ったりします。
また、この時期に特に冷え込むと、露が凍って霜が混じることがあります。これも「露霜(つゆじも)」と言うそうですよ (^ ^)
寒露の七十二候
先ほど説明した通り、寒露は二十四節気の1つなので、その期間は約2週間ととても短いですが、実はそれよりもさらに短く一年を分けた「七十二候(ななじゅうにこう)」と言うのもあるんですよ。これは一年を72の季節に分けているので、1つの季節はなんと約5日!とても短いですよね ^^;
この七十二候によって、寒露もさらに3つの季節に分かれますので、それを紹介しますね。
寒露 10月8日〜10月23日 | 鴻雁来 | がんきたる | 10月8日〜10月12日 |
菊花開 | きくのはなひらく | 10月13日〜10月17日 | |
蟋蟀在戸 | きりぎりすとにあり | 10月18日〜10月22日 |
・鴻雁来(がんきたる)・・・鳥のガンがやってくる頃。
・菊花開(きくのはなひらく)・・・・菊の花が開く頃。
・蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)・・・キリギリスが戸の入り口で鳴く頃。
どうでしょう。どれも漢字ばかりで難しそうですよね ^^; これを昔の人は日常生活で使っていたと思うとすごいの一言です。今の時代では、あまり出番は無さそうですね...。
寒露にオススメの食べ物!
寒露は行事ではないので、「年越しそば」や「恵方巻き」のように、これを食べなきゃ寒露じゃない!みたいなのはありません ^^; なので、寒露の頃に旬を迎えるものがオススメです!
で、寒露に旬を迎える中でオススメの食べ物は、
- シメジ
- 栗
- サバ
です。
一般的にスーパーに売っているブナシメジは、おがくずと栄養材を固めた菌床で栽培されたもので、特に旬はありません。で、本当に美味しいのは、林などに自然に生えているホンシメジです。
また、ホンシメジは、ブナシメジに比べて栄養価も高いと言われています。この秋は、ホンシメジを求めてキノコ狩りなんて行ってみてはどうでしょう。
秋の味覚と言えば栗ですよね!栗は、「栗ご飯」「甘栗」「モンブラン」「マロングラッセ」、どんな風に食べても美味しいです。
なんとなく栗というと日本のイメージが強いですが、実は、昔から多くの国で食べられてきました。栗の名前に「チュウゴクグリ」「ヨーロッパグリ」という名前があるのも、それだけ世界中から愛されてる証拠ですね(^ ^)
栗はナッツ系の食べ物ですが、ピーナッツやカシューナッツと違い、脂質が少なくとてもヘルシーな食べ物なんです。また、ミネラルが豊富に含まれていて、特に現代人に不足しがちな亜鉛がたっぷりと含まれているそうです!
肌荒れや抜け毛に効果のある亜鉛、積極的に摂りたいですね。
青魚の王様とよばれているサバは、この時期から冬にかけてが一番美味しくなります。
言うまでもなく栄養豊富なサバです。中でも、
- 抗がん作用のある「セレン」
- 中性脂肪を減らす効果のある「DHA」
- 動脈硬化や高血圧の予防になる「EPA」
とにかく栄養だらけです ^^;
また、サバはとても痛みやすく、昔の市場では腐らないうちに急いで数えるため、売り買いの数がこ誤魔化されることがありました。そこからできた言葉が、だまして数えるという意味の「サバを読む」だとか。
まとめ
二十四節気の1つ「寒露」について書いてみました。今ではあまり意識することはないかもしれませんが、今年の寒露は昔の人のように、ちょっとした季節の変化を感じてみてはいかかがでしょうか (^ ^)
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。