世の中には変わった数え方をするものが多数ありますが、中でも「うさぎ」はその代表格と言えるかもしれません。
おそらく多くの方が、うさぎの数え方は「1羽、2羽・・・」と教わったと思いますが、その理由まで教わった方は少ないのではないでしょうか。
小さい頃は、「そういう決まり」として深く疑問を持ちませんでしたが、よくよく考えると鳥でもないうさぎを「羽」と数えるのは、なんとも違和感がありますよねぇ。
というわけで、うさぎを「羽」と数えるようになった理由を徹底的に調べてみました!本日はその結果をシェアしたいと思います。
また、現在の生活では「匹」と数える人が多いですが、これは厳密には間違いなのかどうか、合わせて解説したいと思います。ぜひ最後までお付き合い下さいね〜
どうしてうさぎを「羽」と数えるのか?
まず初めに結論を申しますと、うさぎを「羽」と数える理由は、
- 昔はうさぎを鳥と見なしていたから
です。
えっ、全く鳥に見えないんだけど!?と思われた方も多いですよね^^; たしかに、どこからどう見ても、うさぎは鳥には見えません。
ですが、それでも当時は何とかして、うさぎを鳥と見なす必要があったんですよねぇ。その理由は仏教の教えと関係がありました。
仏教の教えとは?
実は、明治以前は仏教の教えにより、四つ足の動物を食べるのを禁止していたんです。
つまり、
- 牛
- 豚
- 鹿
などは、一切食べるのは禁止ということですね。
ただし、これだと食べられるのは魚か鶏肉だけになってしまい、かなり食料が限られてしまいます。そこで、当時の人々はうさぎを鳥として扱うことを考えました。
※今では、うさぎは可愛いペットとして定着していますが、昔は重要な食糧源でした。
ただ、うさぎを鳥と見なすには、それなりの根拠が必要です。
根拠も無しに「今日から、うさぎは鳥ということになりましたー」と言っても、誰も納得しませんから^^;
では、一体どんな根拠があったのか。これは諸説ありますので、まとめてご紹介しますね!
うさぎを鳥と見なす根拠
まず1つ目は、うさぎは二本足で立つからです。
うさぎを飼ったことある方ならご存知かと思いますが、うさぎって二本足で立つらしいです。
私は一度も見たことがなかったので、youtubeでその様子を見てみました。
たしかに、二本足で上手に立っていますねぇ。
ただですね...この姿から鳥に結びつけるのはちょっと強引すぎやしませんか(汗)
2つ目は、うさぎの長い耳が、鳥の羽に見えるからです。
うーん、たしかに焦点をぼかして見ると、鳥の羽に見えなくもないような。
ただ、これも強引な感じが否めませんねぇ...(汗)
3つ目は、うさぎという名前が「鵜(う)」と「鷺(さぎ)」からできているからです。
いや、確かにそうなんですけどね...。
ただですね、「鳥の名前を組み合わせた生き物だから、うさぎは鳥に違いない!」というのは、強引の域を通り越しているよう気もしてしまいます(汗)
もはやただの言葉遊び...。
4つ目は、うさぎの捕獲方法が鳥と同じだったからです。
うさぎを狩猟するときは、山裾に張った網に追い込むというのが一般的な方法なのですが、実はこれが鳥の狩猟方法と同じらしいんですよね。
私だったら、「うん、だから何?」と思ってしまいそうですが、昔の人々は、
となってしまったようです...。
うさぎを鳥と見なす4つの根拠、と言うよりもこじ付けをご紹介しました!まあ、とにかく当時の人々はうさぎを食べるために、あれこれ考えていたんですねぇ。
ただ、冷静に考えるとガッツリ宗教の教えに反しているわけですけど...。
さて、うさぎの数え方が「羽」の理由を解説してきました!
ここで気になるのは、日常的に使っている「匹」という数え方は間違いなのかどうかですよね?
「うさぎが一匹」は間違い?
答えを言いますと、うさぎを一匹と数えてもOKです。
と言うのも、もともと「羽」は鳥類を数えるときの単位なので、現在の小型の動物全般を「匹」で数える傾向を考えると、うさぎも「匹」で数えるのがごく自然です。
実際のところ、NHKの『ことばのハンドブック』によると、
(文学や食肉として扱う場合を除き)生きたウサギは「匹」を用いるのがふさわしい
NHK ことばのハンドブック
このように書かれています。
つまり
- 野生、ペットとしてのうさぎ・・・「匹」
- 家禽としてのうさぎ・・・「羽」
と使い分けるのが良いのではないでしょうか!
ただし、生物学的な話をするときには、どんな動物でも「頭」という単位で表すこともあるそうです。
例えば、
数え方の単位は、日本語の難しいところの1つですよね^^;
最後に
いかがでしたでしょうか。うさぎの数え方が「羽」の理由。そして、「匹」という数え方は間違いなのか解説してきました!
最後にもう一度要点をまとめますと、
うさぎの数え方が「羽」の理由は、
- うさぎを鳥の見なしていた
から。
明治以前は、仏教の教えにより四つ足の動物を食べることが出来なかった。
そこで、うさぎを鳥として扱うことで、食べることを考えた。
その際にうさぎを鳥と見なした根拠は諸説あり、
- うさぎが二本足で立つから
- うさぎの長い耳が、鳥の羽に似ているから
- うさぎは、「鵜(う)」と「鷺(さぎ)」の組み合わせだから
- うさぎの捕獲方法が鳥と同じだったから
の4つ。
ただし、どれもこじ付け感が非常に強い。
そして現在、うさぎを「匹」で数えることは間違いではない。
ただし、
- 野生、ペットとしてのうさぎ・・・「匹」
- 家禽としてのうさぎ・・・「羽」
のように使い分けるのが好ましい。
ということでしたね!
うさぎを鳥と見なす根拠のこじ付け感が凄かったですが、一応が分かって良かったです^^;
ただ、日常生活においては、「1匹、2匹・・・」という数え方で問題なさそうでうね。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!少しでもお役に立ちましたら幸いです。