夏になると、どこからともなくセミが現れますよね。セミって苦手な人も多いみたいですけど、私は大好きなんですよねぇ。セミって。
ただ、先日ちょっと衝撃的なことがありまして...。それは、テレビでカメムシの特集が組まれていた時のことです。
まさか、私の大好きなセミが、私の大嫌いなカメムシの仲間だなんて...そんなことあるはずないと思い、急いで調べてみました(どうか間違いでありますように)。
すると、まさかの事実が。。本日は私が調べた結果をご紹介したいと思います。ぜひ最後までお付き合い下さい。
セミはカメムシの仲間!?
まず初めに結論を申しますと、
- セミはカメムシの仲間
です...。
な、なんと言いますかショックですねぇ。これからセミを見る目が変わってしまいそうです(汗)「おー!セミがいる!あっ、でもカメムシの仲間なんだよね...」みたいな。
では、なぜセミがカメムシの仲間になるのか、生物学の観点から見てみましょう。
生物学によると...
なぜセミがカメムシの仲間になってしまうかですが、それは
- 生物学的に同じ生き物に分類されるから
です。
どういうことかと言いますと、例えば、日本で最もよく見られるこちらの「クサギカメムシ」。(画面越しでも思わず鼻をつまんでしまう...)
生物学的にはどのような分類かと言いますと、
- カメムシ目-カメムシ亜目-カメムシ科-クサギカメムシ
このような感じです。(一部簡略)
つまり、大きく分類すると「カメムシ目」に属し、さらに細かく分類していくと「カメムシ亜目」→「カメムシ科」となり、最後にクサギカメムシになるわけですね。
カメムシの種類によって細かい分類は違いますが、全て「カメムシ目」に属するのは共通です。
では、私の好きなアブラゼミの分類はどうかと言いますと、
- カメムシ目-ヨコバイ亜目-セミ科-アブラゼミ
となっています。(一部簡略)
な、なんと「カメムシ目」に属しちゃってるんですよねぇ・・・。これが、セミがカメムシの仲間とされる理由です。
ちなみにアブラゼミに限らず、クマゼミやミンミンゼミなどももれなくカメムシ目に属しております...。では、どうして臭いわけでもないセミが、カメムシ目に属しているのでしょう。
カメムシは臭いわけじゃない!?
さて、全てのカメムシとセミが属している「カメムシ目」ですが、実は、ここに分類されることと悪臭を放つかは無関係なんですよね。カメムシ目の最大の特徴は、口が針状になっていてることです。
たしかに、セミは口が針状になっていて樹液を吸いますよね。同じようにカメムシも口が針状になっていて、茎や果実の中の液を吸うんだとか。
何と言いますか、少しホッとしました(汗)カメムシの仲間といっても、ごく一部の共通の特徴があるだけで、別にセミが臭いわけじゃないんですね^^;
むしろ、カメムシ目だけ共通というだけで、その先はカメムシは「カメムシ亜目」、セミは「ヨコバイ亜目」なので、むしろほとんど別の生き物と考えても良いような気さえします。
その他にもいるカメムシの仲間
ちなみに、カメムシ目に属している生き物をカメムシの仲間とするなら、私たちの身の回りには、けっこう意外なカメムシの仲間がいるんですよ!
例えば、
- アメンボ
- タガメ
なんかは、カメムシの仲間です。
アメンボ
アメンボといえば、春から秋にかけて池や川に浮いているのを見かけた方も多いかと思います。飴の匂いがするからアメンボと名付けられたそうですが、生物学上の分類は、
- カメムシ目-カメムシ亜目-アメンボ科
となっております。
アメンボも口が針状になっているのでばっちりカメムシの仲間です。ただ、飴の匂いがするアメンボに対して、カメムシはその悪臭から別名「クサムシ」「屁こき虫」などと呼ばれているという...。同じ仲間なのに、なんという差でしょう。
タガメ
私は子供の頃に田舎の田んぼで一度だけタガメを見ましたが、今は数がだいぶ減っているようで、すっかりその姿を見なくなってしまいました...。
地域によっては絶滅危惧種に指定されいるそうですが、そんなタガメの分類は
- カメムシ目-カメムシ亜目-コオイムシ科-タガメ亜科
となっておりカメムシの仲間です。
タガメは針状の口を相手の体内に刺し、そこから消化液を流し込み肉を溶かしてから食べるそうです(汗)相手は骨と皮しか残らないことから別名「水中のギャング」。(怖すぎ...)
タガメのギャングっぷりは、こちらの動画でよく分かります...
また、タガメは体長が50-65mmほどあり、日本最大のカメムシなんだそうですよ。水中のギャングが日本最大のカメムシってちょっとアレですねぇ。
チョウは?
もしかしたらここまで読んできて、チョウも口が針状になっていて花の蜜を吸うから、カメムシの仲間なんじゃ?と思った方もいるかもしれません。
ですが、チョウは「チョウ目」に属するので、カメムシとは全く関係ないんですよね。
たしかにチョウも口が針状になっていますが、
- チョウ目の口・・・先端からクルクルと巻き込むように折りたたむ
- カメムシ目の口・・真っ直ぐにお腹の方へ折りたたむ
という違いがあるんです。この部分でチョウはカメムシ目とは違う分類になっているんですねぇ。いやー、昆虫の分類は奥が深いです...
。
とりあえず、ここまで出てきたカメムシの仲間を簡単にまとめると、
こんな感じですね!そして、一般的にカメムシと呼ばれ悪臭を放っているのは、「カメムシ科」のに分類される生き物というわけです。
最後に
いかがでしたでしょうか。セミがカメムシの仲間なのか?について解説してきました!
最後にもう一度要点をまとめますと、
その理由は、口が針状になっていることから、カメムシと同じ「カメムシ目」に属するから。
ただし、それ以降の分類はカメムシとは異なるため、広い意味ではカメムシの仲間だが、ほとんど別の生き物と言っても良い。
ということでしたね!
セミがカメムシの仲間だとわかった時はヒヤリとしましたが、そんなに深い関係じゃなくて良かったです。これからもセミのことを好きで入られそうです^^;
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!少しでもお役に立ちましたら幸いです^ ^