新卒で入社し、そのまま定年まで勤め上げる人は、全体の約3割。最近では、転職も随分と一般的になってきましたよね。
さて、転職する際には必ず書く「履歴書」。
ただ、いざ書こうと思うと、「この経歴ってもしかしたら面接で不利かも...」と思ってしまうことありますよね。
例えば、
- 入社しても短期間で退職している
- 入社と退社を何度も繰り返している
- ブランク(空白の期間)がある
- 資格が少ない
など。
で、そんな時に頭をよぎるのが、「これ嘘を書いてもバレないんじゃね?」ですよね。お気持ちわかります。
何せ、私は1年半のブランクがありますから。(←長すぎ)
しかも、現在進行形で記録更新中。(←...。)
ただ、嘘を書くとなると、心配なのが「バレるかどうか」ですよね。それから、「もしバレたらどうなるの?」というのも気になるところだと思います。
というわけで、本日は
- 職歴を偽った場合
- 学歴を偽った場合
- 資格を偽った場合
それぞれのケースで嘘がバレてしまうのか見ていきます。
職歴の嘘はバレるの??
結論を申し上げますと、嘘はバレます。もちろん、100%ではありません。バレずに働いている人もいますからね ^^;
なので、バレることもある、というのが正しいです。
では、どのようにしてバレてしまうのでしょうか。主な原因として、以下の3つを紹介したいと思います。
- 書類でバレる
- リファレンスチェックでバレる
- 本人や周りの人間関係からバレる
1.書類でバレる
1つ目は、「書類からバレる」というケースです。
新しい会社で働き始める際に、色々な書類を提出しますよね。その中には、前職の「会社名」や「退職日」が記載されているものがあり、そこから嘘がバレてしまうというパターンです。
で、具体的に嘘がバレやすい書類というのが、以下の3つです。
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
- 源泉徴収票
順番に見てきますね。
雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、雇用保険の加入手続きに必要な書類で、転職の際にはほぼ間違いなく提出を求められます。
↓こんなやつです。
これには、
- 直前に退職した会社名
- 退職日
が記載されています。なので、在職期間をごまかしていた場合などは、一発アウトです ^^;
ただ、会社側がこの書類で知りたいのは「被保険者番号」なんです。画像を見ていただくと分かると思いますが、真ん中に切り取り線がありますよね。
で、「退職した会社名」「退職日」が書いてあるのは、左半分。「被保険者番号」が書いてあるのは、右半分。
つまり、半分に切って右半分だけ提出すれば、嘘はバレずに済んでしまうんですよね ^^;
※決してこの方法をお勧めしているわけではありません
年金手帳
年金手帳は、社会保険の加入手続きに必要なもので、これも提出を求められます。
↓こんなやつです。
http://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/yakuwari/20131107.html
これには、過去の会社での加入履歴が記載されています。そのため、履歴書の内容と矛盾が生じた場合は、即バレてしまいます。
源泉徴収票
源泉徴収票は、年末調整に必要な書類で、最近では面接の際に提出を求める会社もあるようです。
↓こんなやつです。
これには、
- 前職の会社名
- 給与額
- 入退職日
が記載されています。なので、空白の期間を無かったことにしたり、短期間で辞めた会社のことを無かったことにしても、おそらくバレます。
紛失したという言い訳
「紛失したことにすれば良いじゃない?」と思った方(←私です)。
悲報です。
各種、書類の再発行はとっても容易です。
なので、
↑これで終わりです...。
2.リファレンスチェックでバレる
2つ目は、「リファレンスチェックでバレる」ケースです。
これは簡単に言うと、「前の会社から本人について聞く」ことです。
ゾッとしますね ^^;
全ての会社がするわけではありませんが、会社によっては、応募者の以前の上司や同僚に対して、応募者の人柄や経歴を問い合わせるようです。
中でも特に多いのが、金融機関や証券会社。これらの業種は、選考が進んだらリファレンスチェックをすることが多いんだとか。また、外資系企業では、以前から当たり前のように行われていましたが、近年では日系企業でも行われる機会が増えているそうです。
この場合、言うまでもなく確実に嘘がバレますね。
本人や周りの人間関係からバレる
3つ目は、「本人や周りの人間関係からバレる」ケースです。
本人からバレるってどういうこと?って思いますよね。
例えばこんな時です。
- 面接中、明らかに話が噛み合わない
- 履歴書の職歴に対して、スキルが不足している
- 休憩中にうっかり前職のことを話してしまう
このような、ふとしたところから相手が不信感を持ち、その結果、経歴を詐称していたことがバレてしまうわけです。嘘をついていると、どこかしらでボロが出てしまうとうわけですね ^^;
また、周りの人間関係からバレるというのは、
- 就職先に同級生がいた
- 前職の上司が、今の上司の知り合いだった
- 取引先に知り合いがいた
というケースです。
そして実際のところ、こうした人間関係から嘘がバレることが、最も多いんだそうです。
3つのケースをご紹介しました。
なんとなく、バレそうな気がしてきませんか?私は、もうバレる気しかしないです ^^;
資格や学歴を偽った場合は?
さて、職歴の嘘は何となくバレることが分かりましたが、資格や学歴の嘘はどうなんでしょうか。
資格は種類によってはバレる
世の中にはたくさんの資格がありますよね。(簿記、TOEIC、FP、秘書検定、行政書士など)
そして、それらの資格を取得した時には、証明書がもらえます。なので、企業が証明書の提出を求めた場合には確実に嘘がバレますね。
と言っても、実際に証明書の提出を求める企業は少ないのが現状です。なので、職歴詐称に比べると、資格の嘘は多少バレにくいと言えるかもしれません。
ただし!絶対に嘘がバレるケースがあります。それは、仕事に直結する資格を偽った場合です。
例えば、
- 弁護士
- 税理士
- 会計士
- 司法書士
などの資格です。まあ、さすがにこれらの資格を偽る人はいないと思いますが ^^; もし、会計士でもないに、履歴書に会計士って書くほどの度胸があれば、その度胸はきっと他のところで役立つんじゃないですかね。
とは言え、
- TOEIC650点 → TOEIC700点
- 英検準2級 → 英検2級
くらいの嘘であれば、バレることは少ないと思います。まあ、この程度の嘘が面接でどの程度有利になるかは分かりませんが...。
学歴の嘘をバラすのは自分
学歴の嘘でよくあるのは
- 高校中退 → 高校卒業
- 大学中退 → 大学卒業
と言ったものです。
これも資格と同じで、企業が卒業証明書の提出を求めた場合には、一発アウトですね。例えば、新卒で就職した場合は、ほぼ提出を求められるので、もれなく嘘がバレます ^^;
他に、建設業などは入社して数年経過したら、卒業証明書を提出しなければいけません。これは「経審」といって公共事業の入札などで国に手続きをするために必要なことです。
とは言え、バレる理由のダントツ1位は、本人がバラす!です。
うっかり同僚に話してしまうとか、気を許した上司に話してしまうとか。そんな理由でバレることが非常に多いんだそうです ^^;
実際にバレたらどうなるの?
では、実際にバレたらどうなってしまうのでしょうか。今まさに履歴書に嘘を書こうとしている方は、これがとても気になるところですよね。
で、結論から言いますと、「詐欺罪」「私文書偽造」などの刑事罰で逮捕・起訴されることは、ほとんどありません。
ちょっと安心しましたか?^^;ところが、これ、全然安心できませんよ。というのも、あくまで「犯罪にはならない」というだけなんです。
入社前か入社後かで、以下の処分を受ける可能性が高いです。
- 入社前 → 内定取り消し
- 入社後 → 解雇
そして、もし解雇された場合は、非常にまずいです。もちろん、職を失うこともまずいのですが、もっとまずいのが「職歴詐称を理由に解雇」という事実が残ることです。
この事実は一生消えません。
今後、転職活動をするとしたら、エージェントから仕事の紹介を敬遠されることになるでしょう。再就職が非常に困難になることが予想されます。また、もし会社の裁量で解雇にならなくても、信用を失います。そして、社内での評価も落ち、働きにくい環境に身を置くことになってしまいます。
つまり、履歴書に嘘を書くのは、リスク高すぎる!というわけです。
仮にバレなくても...
では、仮にバレずに採用されて働けたら、それは果たしてラッキーなことでしょうか?
私は、そうは思いません。今バレていないだけで、いつバレるか分からないですもん ^^;
つまり、「いつバレるか分からない恐怖に怯え続ける」
これは相当のデメリットです。だって、もしバレてしまったら解雇、そして再就職は困難...。
こんなの、いつ爆発するか分からない時限爆弾を抱えてるようなものです。精神衛生上とても良くありません。
となると、履歴書に嘘を書くのって、「ハイリスク・ノーリターン」な気がしてなりません。
最後に
- 履歴書に嘘を書いたらバレるのか?
- バレたらどうなってしまうのか?
について書いてみました。
最後にもう一度まとめますと、
- 嘘はバレることもある
- バレた場合は、内定取り消し、もしくは解雇
- 解雇されると、その後の転職活動に大きな悪影響
- 仮にバレなくても、精神的には安心できない
- 嘘を書くのは、「ハイリスク・ノーリターン」
経歴に不安があるのは分かりますが、それでも正直に書いて、他にアピールできる強みを見つけた方が良いと思います。
私も1年半のブランクを抱えながら頑張りますから...。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。