梅雨が明けて夏本番になると、あちこちでセミの鳴き声が聞こえますよね。私はセミ自体は好きなのですが、うだるような暑さの中でミンミン騒がれると、「ちょっと、もう少し静かにできないの...」と思ってしまいます。
なので、たまに雨の日が来ると、辺りが一気に静かになりホッとできるんですよねぇ。で、そんな時ふと思ったんです。セミって雨の日には鳴かないのかな、って。
もしかしたら鳴いているのかもしれないけど、雨の音にかき消されて聞こえないだけなのか。それとも何かしらの理由があって、雨の日には鳴かないのか。
ということで、セミは雨の日のも鳴いているのか調べてみました。本日は調べた結果をシェアしたいと思います!どうぞ最後までお付き合い下さいね〜
セミは雨の日も鳴いてるの?
まず初めに結論を言いますと、
- セミは雨の日は鳴いていない
です。
なるほど。やはり雨の音で聞こえないわけではなく、本当にセミたちは鳴いていなかったんですね。
だから、僕たちも鳴かないんだよねー
いやいや、たしかに雨の日にテンション下がるのは分かりますよ。私も雨が降ると何もしたくない気分になりますから。ただ、そんな気分的な理由で鳴かないなんてことはありませんよねぇ(汗)
ということで、なぜ雨の日に鳴かないのか、その理由を見ていきましょう〜
セミが雨の日に鳴かない理由
さて、セミが雨の日に鳴かない理由ですが、実ははっきり分かっていないんですよね。
ただ、一般的には以下の2つの理由ではないかと言われています。
- メスが飛んでこないから
- 気温が下がるから
ということで、ぞれぞれ順番に解説していきますね。
メスが飛んでこないから
まず1つ目の理由は、メスが飛んでこないからです。
これが、どういうことか説明する前に、そもそもどうしてセミが鳴くかご存知でしたでしょうか?
- セミが鳴く理由
実は、セミが鳴くのは求愛行動のためなんです。つまり、オスが鳴くことで、メスに自分の位置を知らせて飛んできてもらうわけですね。
なので、セミはオスしか鳴きません。
これに関しては、こちらの記事でより詳しく解説していますので、興味のある方はご覧になって下さい。
で、セミは鳴くことでパートナーを呼び寄せるわけですが、実はセミって雨の日は飛べないんですよねぇ。セミに限らず飛ぶ虫は、羽が濡れると飛べなくなってしまうようです。
つまり、雨の日はどんなに鳴いてもメスが飛んできてくれないんですよね。オスのセミはこのことを本能的に分かっているため、雨の日は鳴かないわけです。
な、なるほど。意外と徹底しているんですねぇ(汗)とは言え、セミは寿命の短い生き物ですから、子孫を残すために少しでも無駄なことはしたくないというのはよく分かります。
では、次の理由を見ていきましょう〜
気温が下がるから
2つ目の理由は、気温が下がるからです。実はセミが鳴くかどうかには、気温が大きく関係していて暑すぎても寒すぎても鳴かないんですよね。
具体的には、25度〜32度くらいがちょうど良いそうです。で、一般的に雨が降ると気温って下がりますよね。するとセミは、「あっ、気温が下がった。鳴くのやーめたっ。」となるわけです。
なので、例え雨が降っていなくても気温が低ければ、セミは鳴かないということですね。まあ、真夏の天気の良い日に25度を下回る日は少ないと思いますが...。(関東では)
また、気温が低いだけでなく、逆に高すぎてもセミは鳴かないようです。私はてっきり、暑ければ暑いほど良いと思っていましたが、そうでもないんですねぇ。
僕たちもそれと同じだよー。
な、なるほど。セミは夏の虫だから、暑さにはめっぽう強いと思っていましたよ(汗)
ただ、中には気温や湿度の変化から雨が降るのを察知して、前もって鳴くのを止めるセミもいるようです。なので、日中に急にセミが鳴きやんだら洗濯物を取り込んだ方が良さそうですね。
さて、セミが鳴くのには気温が大きく関係していることが分かりましたが、実は種類によっては気温よりも明るさ(時間帯)の方が重要だったりするんですよね。
セミが鳴くのには明るさも重要?
私たちに身近なセミで言えば、「ヒグラシ」は気温よりも明るさ(時間帯)の影響を強く受けるようです。
ヒグラシがどんなセミなのか想像できない方は、こちらの動画で鳴き声を聞いてみて下さい。
どうでしょう。きっと「あー、この鳴き声ね」と思い出せたのではないでしょうか。
で、このヒグラシなのですが、基本的に早朝と夕方しか鳴かないんですよね。
だから、日中でも空が雨雲に覆われて凄く曇ってる時は稀に鳴くことがあるみたいだね
なるほど。
で、この他にも私たちにとって身近な
- アブラゼミ
- ミンミンゼミ
- クマゼミ
- ツクツクボウシ
の4種類のセミの鳴く時間帯を調べてみました。だいたい、こんな感じなようです。
種類 | 鳴く時間帯 |
---|---|
アブラゼミ | ほぼ終日(特に午後) |
ミンミンゼミ | 早朝から午前中 |
クマゼミ | 午後 |
ヒグラシ | 早朝・夕方 |
ツクツクボウシ | 主に午後 |
けっこう、種類によってバラバラなんですねぇ。
例えば、アブラゼミは比較的、明るさの影響は少なく日中ずっと鳴いています。その代わり、気温が25度を下回ると鳴かなくなるようです。
一方で、クマゼミやミンミンゼミは暑いのが苦手らしく、まだ気温が高くない午前中に鳴くことが多いんだとか。いやぁ、こうも違いがあるなんて興味深いですね。
さて、このように鳴くのに適した気温・明るさ(時間帯)はセミによって異なるわけですが、例えその条件を満たしていても、雨が降っていたら結局鳴くことはできないんですよね。(メスが飛んでこないから)
そう考えると、子孫を残すという超重要な行為を全くできなくしてしまう雨は、ある意味セミにとって最大の天敵と言えるかもしれませんね... 。
先ほど説明した通り、セミは羽が濡れてしまうと飛ぶことができません。そこで雨の日は、木のくぼみや枯れ葉の下に身を隠し、雨が止むのをじっと待っているんだそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。セミ雨の日に鳴くのか?について解説していきました。
最後にもう一度要点をまとめますと、
その理由は、
- メスが飛んでこないから
- 気温が下がるから
の2つ。
ということでしたね。
私は、今まで雨だと外が静かで良いなくらいに考えていたのですが、セミにとっては子孫を残せるかどうかの死活問題なんですよね...。今後は考え方が変わりそうです。
だから今年の夏は少し考え方を変えて、僕たちの色々な鳴き声を楽しんでみねて!
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。少しでもお役に立ちましたら幸いです。