生き物の雑学

深海魚は水圧でなぜ潰れないのか?秘密はその体にあった!

投稿日:2018年3月4日 更新日:

先日、家族でテレビを見ていると、深海魚の特集が組まれていました。

暗い暗い深海に住んでいるという神秘性、そしてあの何とも言えない外見が一部ファンの間では大人気になっているようです。

 

ただ、私としてはそういう深海魚の持つ魅力よりも、そもそも何で水圧で潰れないのかが気になって仕方ありませんでした。

 

私「ねえ、何で深海魚って水圧で潰れないの?」

母「根性があるからじゃない(適当)」

私「へ、へえ...」

 

自動車でもぺちゃんこになるほどの水圧を、根性で何とかしちゃう深海魚って凄い。まあ、そう考えると根性の無い私が、社会やら人間関係やらの圧力に耐えられないのも納得ではある...。

 

っと、冗談は置いといて、深海魚がなぜ水圧で潰れないのかを調べてみました。本日はその結果をシェアしたいと思います!どうぞ最後までお付き合いください。

 

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深海魚が水圧で潰れない理由

まず先に結論を申しますと、深海魚が水圧で潰れない理由は

  • 体内に空気が無いから

です。

 

では、なぜ体内に空気が無いと潰れないのでしょうか?それは、水圧によって潰されるのは空気だからです。

 

 

 

まだ、いまいちピンとこない方もいるかもしれませんね。

というわけで、深海で物が潰れる仕組みを見てみましょう!それを知れば、深海魚が水圧で潰れない理由がスッキリ分かると思いますよ!

 

深海で物が潰れる仕組み

「深海は水圧がものすごい」というのは何となくイメージ出来るかと思いますが、では実際にどのくらいの圧力がかかるのでしょうか。

 

普段、私たちは1気圧の圧力を受けながら生活しています。これは大体、1㎠あたり約1kgの重さがかかることを意味しています。

普通に生活していたら気圧を意識することは少ないと思いますが、実は結構な圧力がかかっているんですねぇ。

 

そして、この気圧は水深が10m深くなるごとに、1気圧ずつ増えていきます。

 

 

例えば、水深1,000mでは約100気圧、つまり地上の100倍の圧力がかかることになります。(1㎠あたり約100kg)

このぐらいの水深になると、空のペットボトルはもちろん、自動車や金庫さえもぺちゃんこに潰れてしまいます。

 

 

では、この水深1,000mという深さに、水で満たされたペットボトルを沈めたらどうなるでしょうか?もちろん、あっという間に潰れてしまうと思いますよね。ですが、実際には全く変形しません。

 

 

その理由は、先ほどもチラッと説明しましたが、水圧で潰されるのは空気だからです。

 

少し難しい話になってしまいますが、気体というのは液体や固体に比べると、気圧の影響をものすごく受けやすいんですよね。

どれくらい影響を受けやすいかと言いますと、

  • 気圧が2倍になると、気体の体積は2分の1になる
  • 気圧が3倍になると、気体の体積は3分の1になる
  • 気圧が4倍になると、気体の体積は4分の1になる

という感じです。

 

つまり、水深1,000mでの水圧は、地上の気圧の100倍なので、気体の体積は100分の1まで小さくなってしまうわけです!

 

 

で、自動車や金庫はが潰れるのは、水圧によって中の空気が潰され、その結果として形が変形するというわけなんですね。

ちょっと言い方を変えると、内側から潰れるという感じです。

 

なので、空気を含んでいないものは、深海でも潰れることはありません。

 

例えば、豆腐なんかも深海では潰れないことが分かっていますよ。

 

私が学生の頃は、精神が打たれ弱い人のことを豆腐メンタルなんて呼んでいましたが、こうして考えると豆腐って水圧に関しては全く動じないんだよなぁ、と思いました。

 

ちなみに人間の場合は、肺の中に空気が入っていますよね。なので、もし水深1,000mまで潜ったら肺が潰れて即お陀仏です...。

 

深海とは?

ところで先ほどから「深海」という言葉を普通に使っていますが、どのくらいの深さを深海とういのかご存知でしたか?

もちろん、水深1,000mは深海に当たるのですが、実は深海とは水深200m以上の場所を言うんですよね。

さらに言えば、

  • 水深200m〜3,000m・・・漸深海帯
  • 水深3,000m〜6,000m・・深海帯
  • 水深6,000m〜    ・・・超深海帯

というように細かく分かれています。

 

 

さて、深海では水圧によって空気が潰される。なので、空気を含んでいないものは影響を受けない。そして、深海魚も体内に空気がないので深海でも潰れないということが分かりましたね。

 

と言っても、魚には空気の入った「浮き袋」という器官があるはずです。一体、深海魚の体はどうなっているのでしょう。

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深海魚に浮き袋は無いの?

一般的な魚は、浮き袋の中の空気を調節すことによって、浮いたり沈んだりしています。ただ、深海魚の場合はちょっと特殊で、浮き袋の中はワセリンや脂肪で満たされているんですよね。

 

また、一部の深海魚には、そもそも浮き袋が無かったりもします!

 

つまり、普通の魚とは色々と違います笑

 

そして、体内を海水で満たすことで、水圧の影響を受けずに暮らしているというわけです。

 

 

ただし、体内にかなりの水圧の海水が入っているので、急激に地上付近に連れてこられると、目玉や内臓が飛び出してしまいますけど...。

最後に

いかがでしたでしょうか。深海魚が水圧で潰れない理由を説明してみました!

 

 

最後にもう一度要点をまとめますと、

深海では、水圧によって空気が潰される。

そのため、自動車や金庫などの空気が入っているものは潰れてしまう。

一方で、水で満たされたペットボトルや豆腐などの空気が入っていないものは、水圧の影響を受けない。

 

そして、深海魚は体内に空気がないため水圧で潰れることはない。

 

と言うことでしたね!

 

深海という過酷な環境で生き抜くために、彼らは独自を進化を遂げてきたわけですねぇ。いやー、生き物って奥が深いです。

 

以上最後まで読んでいただきありがとうございました!少しでもお役に立ちましたら幸いです。

 

この他にも生き物に関する素朴な疑問を記事にしています。良ければ合わせてご覧下さい^  ^

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