夏になると、セミがあちこちでミンミン鳴いています。で、そんなセミたちを見ていて、ふと疑問に思ったことがあるんですよね。
それは「彼らの餌って何だろう?」です。
例えば、
- カブトムシ・・・木の樹液
- 蝶・・・花の蜜
- カマキリ・・・他の昆虫
という具合に何となく食べてるものって想像できるんですよね。ただ、セミに関しては何を食べているのか全くの謎...。(逆に食べられてるところは、たまに見かけます...)
一般的にセミは寿命が短いと言われますけど、それってもしかして、ほとんど何も食べてないから、栄養不足で死んでるのではと思ってしまったり...(汗)
ということで、セミの餌を調べてみました。本日は私が調べた結果をシェアしたいと思います。また、お家で飼う場合に何を与えれば良いか?についても考えてみますので、ぜひ最後までお付き合い下さいませ。
セミは自然界で何を食べてる?
ではさっそく、セミが普段を何を餌にしてるかと言いますと、
- ほぼ木の樹液
だそうです。
いやー、何か食べているようで安心しましたねぇ...。
ただでさえ寿命が短いのに、そんな断食みたいなことしたら、ますます寿命を縮めちゃうよ!汗
まあ、確かにそうですよねぇ(汗)ただ、セミが実際に木の樹液を食べてるところなんて、見たことないもので...。
ということで、セミがどのように樹液を食べているのか、より詳しく見ていくとしましょう。
具体的な食べ方
樹液を食べる聞くと、カブトムシやクワガタと同じかな?と思うかもしれませんが、実はけっこう違うんですよねぇ。
具体的には
- カブトムシ、クワガタ・・・木から染み出した樹液を食べる
- セミ・・・木の幹に口(針)、直接樹液を食べる
という違いがあります。
実は、セミの口は細長い針状になっていて、それを木に刺して樹液を吸うんらしいんですよねぇ。(蝶が花の蜜を吸うのと同じ)つまり、私たちが普段見かける木に留まっているセミは、ちょうどお食事中だったかもしれないわけです。
こちらに実際に木の樹液を吸っている動画をご用意しました。アブラゼミがかなり大きく映りますので、苦手な方はご視聴をお控えください。
- ちなみに...
セミと言えば、よくおしっこをかけてきますよね。
実はセミの餌は殆どが樹液、つまり水分なので、頻繁におしっこをしたくなるそうです...(汗)さらに詳しい理由や、おしっこの成分などは、こちらの記事でまとめていますので、興味のある方はご覧いなって下さい。
※セミはなぜ飛ぶ時におしっこをする?理由から成分まで徹底解説!
また、こうした針状の口を持つことから、生物学上では、セミはカメムシの仲間に分類されるんです。この事実を知った時は、衝撃というかとてもショックを受けましたねぇ(汗)
これに関しても興味のある方はご覧になってみてください。
どんな木が好み?
さて、セミは自然界では、木の樹液を餌にしていることは分かりましたが、どんな木が好みかは種類によって様々です。
ということで、私にとって身近な
- アブラゼミ
- ミンミンゼミ
- クマゼミ
- ツクツクボウシ
- ヒグラシ
の5種類について調べてみました。だいたいこのような感じです。
セミの種類 | 好みの木 |
---|---|
アブラゼミ | サクラ・ケヤキ・スギ・ナシ |
ミンミンゼミ | サクラ・ケヤキ・スギ |
クマゼミ | センダン・アオギリ・ケヤキ・ホルトノキ |
ツクツクボウシ | サクラ・ケヤキ・カキ |
ヒグラシ | スギ・ヒノキ |
こうして見ると、スギ・ケヤキが多くのセミに人気なのが分かりますねぇ。
言われてみると、たしかに私の近所の公園の中でも、上記の木がある公園の方が、より喧しく鳴いているような気がします...。
おっと、これは失礼しました。つい本音が...汗
- ちなみに・・・
どうしてセミが、あんなにも喧しく鳴くかご存知でしたか?
実はアレ、求愛行動なんですよねぇ。詳しくはこちらの記事でまとめていますので、良ければご覧下さい。
※セミはどうして鳴く?理由からメカニズムまで一緒に見てみよう!
また、「セミがうるさくで我慢できない!」という方は、こちらの記事もどうぞ。
ということで、セミは自然界では樹液を吸って生きていることが分かりましたので、お次は家で飼う場合は何を与えたら良いか見ていきましょう。
家で飼う場合は何を与える?
えーと、家でセミを飼育する場合の餌ですが、
- 自然界と同じもの
が望ましいです。いや、望ましいというより、自然界と同じでないとダメです...(汗)つまり、この場合は木の樹液ですね。
ですが、先ほど説明した通り、
- カブトムシ、クワガタ・・・木から染み出した樹液を食べる
- セミ・・・木の幹に口(針)、直接樹液を食べる
というように、同じ樹液でも全然違うんです。なので、セミに昆虫用ゼリーを与えても食べません...。
かと言って、木の枝を折ってカゴに入れてもダメなんですよねぇ。ちゃんと生きた木が必要なんです。
ここまで読んで、なんとなくお分かりかと思いますが、セミの飼育ってハッキリ言って物凄く難しいんですよねぇ。で、一般的にセミの寿命は1,2週間だと言われていますが、その理由がまさにこの飼育の難しさからきているんです。
おそらくセミの飼う人は、カブトムシを飼う感覚で、
- ハチミツ
- 昆虫用ゼリー
- 切ったリンゴ
などを与えることが多いと思いますが、セミはこれらを食べません。
また、飼育する際には虫かごに入れると思いおますが、セミはかなり飛び回るので体をあちこちぶつけちゃうんですよね...。こうしたセミにとって過酷な方法で飼育しているため、1,2週間、早ければ数日でセミは死んでしまうわけです。
- ちなみに...
セミの寿命は1,2週間というのは、ある意味定説になっていますが、これはあくまで飼育した場合です。
自然界で寿命を全うすれば、1,2ヶ月は生きるんだそうですよ。セミの本当の寿命に関しては、こちらの記事で詳しく解説していますので、良ければ合わせてご覧になって下さい。
というわけで、お子さんがセミを飼いたいと言った時には、
- セミさんの満足のする環境を作るのが難しいこと
- その結果、本来の寿命よりも早く死んでしまうこと
を伝えて、自然に返してあげるようして下さい(汗)
どうしても飼いたいという場合は、木を一本まるごとネットで覆ってその中でセミを放し飼いにするなどして、できるだけ自然環境に近づけてあげてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。セミの何を食べているのか?そして、家で飼う場合には何を与えれば良いか解説してきました。
セミは基本的には生きた木の樹液しか吸わないので、飼育が困難だということが分かりましたね。ただでさえ短い寿命なので、できるだけ天寿を全うさせてあげましょう...。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。少しでもお役に立ちましたら幸いです。