言葉の雑学

「さようなら」の本当の意味!語源はお別れじゃない!?

投稿日:2017年11月23日 更新日:

日本には「お別れの挨拶」ってたくさんありますよね。

 

親しい間柄で使われる、

  • 「じゃあね」
  • 「またね」
  • 「バイバイ」
  • 「それじゃ」

職場などで使われる、

  • 「お先に失礼します」
  • 「お疲れ様でした」

などなど。

 

これだけたくさんあるので、そのときの気分や状況で使い分けられてとても便利ですよね!

 

ところで、皆さんは普段「さようなら」って使いますか?

 

最近では、7割近くの人が「さようなら」は使わないというデータがあって、少々驚いています(汗)

「さようなら」って、何というか日本ぽくて良いと思うんですけどねぇ。

 

そこで、また皆が「さようなら」を使ってくれたらという希望を抱きつつ、意味や語源について解説していこうと思います。

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「さようなら」の意味は?

「さようなら」はひらがなで書かれることがほとんどですが、漢字で書くと「左様なら」となります。時代劇などで「左様でございます」という言葉を聞いたことがありませんか?

 

これは「そうです」を丁寧に言うときの言葉です。なので、「左様なら」は「そうであるならば」という意味の接続詞なんですよね。

 

 

接続詞とは、「しかし」「だから」などの言葉で、その役割は「前後の文をつなぐ」ことです。

つまり、「さようなら」も相手が言ったことに対して使う言葉なので、今のように挨拶として単体で使うのは厳密には正しくないと言うことになります。

 

では、「さようなら」の前後には一体どんな言葉がきていたのでしょう。その歴史を見てみましょう〜

 

 

実はお別れの言葉じゃない!?

 

「こんにちは、お元気ですか?」
「はい、おかげさまで元気です」
「さようなら、ごきげんよう」

 

少し堅苦しいような感じもしますが、江戸時代以前はこれが私たち日本人の挨拶の基本でした。

 

そして、この何気ない会話には、ご先祖様から代々受け継がれてきた「太陽への感謝の気持ち」が込められています。

 

 

「こんにちは」は漢字で書くと「今日は」ですよね。「今日(こんにち)」というのは、もちろん「今日(きょう)」という日にちを表す意味ですが、かつては「太陽」という意味だったんです。

現在でも、太陽のことを「今日様(こんにちさま)」と呼ぶ地域があります。また、夏目漱石の小説『坊っちゃん』にも「そんなことをしたら、今日様へ申し訳ない」というセリフがあるんですよ。

 

なので、「こんにちは」という挨拶は、「やあ、太陽さん」という呼びかけの意味だったんです。そして、「元気」とは、「元のエネルギー」のことで、「太陽のエネルギー」のことを指します。

 

つまり「こんにちは、お元気ですか?」とは、「今日も太陽さんと一緒に明るく元気に生きていますか?」という確認の挨拶だったのです。

 

それを受けて、「はい、おかげさまで元気です」と答えます。これは「はい、太陽さんと一緒に今日も明るく元気に生きています」という意味になりますね。

 

そして、その返事として「さようなら、ごきげんよう」と続きます。つまり、「そうですか、太陽さと一緒にいるのであればご気分がよろしいことでしょう」となるわけです。

 

今だったら、「さようなら、ごきげんよう」なんて言ったら、「もうしばらく会えないの?」と思われてしまいますが、本当の意味は違ったんですねぇ。

 

もう一度会話に直して見てみましょう。

「今日も太陽さんと一緒に明るく元気に生きていますか?」
「はい、太陽さんと一緒に今日も明るく元気に生きています」
「そうですか、太陽さと一緒にいるのであればご気分がよろしいことでしょう」

 

道ですれ違った人や町で会った人と、このように太陽に感謝しながら挨拶を交わす。とても素敵ですよね。

 

江戸時代までは、こうした挨拶が一般的でした。

ところが、それが明治時代になると、男性が「さようなら」と言ったら、女性が「ごきげんよう」と言い、2人で掛け合うようになりました。

そして、昭和になると女性もほとんど「ごきげんよう」を言わなくなり、「さようなら」だけが残ったというわけです。

今では「ごきげんよう」は、漫画の中のお嬢様のキャラクターが使うイメージですかね。

 

「さようなら」は世界的に珍しい??

さて、「さようなら」の本当の意味を説明しましたが、実はこの言葉、別れの挨拶としては世界的に結構珍しいんですよね。

というのも、世界の別れの言葉は、大きく以下の3つのタイプに分類できます。

(1)『神のご加護を』タイプ

英語の「Good bye(グッドバイ)」、スペイン語の「Adios(アディオス)」、フランス語の「 adieu(アデュー)」など

(2)『また会いましょう』タイプ

英語の「See you again(シーユーアゲイン)」、中国語の「再见(ザイジィェン)」など

(3)『お元気で』タイプ

英語の「Farewell(フェアウェル)」、朝鮮語の「안녕히계세요(アンニョンヒケセヨ)」など

 

で、「さようなら」ってこの中のどのタイプでもないですよね。

「さようなら」自体はただの接続詞ですから。

先ほど説明した通り、もともと会話の中で使われいましたが、他の言葉が削ぎ落とされたことで残った「さようなら」。

こういう別れの挨拶は世界的にとても珍しいんですよね。

 

さようならは「永遠の別れ」?

「さようなら」はお別れの際の言葉として使われますが、もう一つ「男女の別れ」「永遠の別れ」の意味としても使われますよね。と言うより、今ではこちらの意味の方が一般的だったりするんでしょうか。

 

 

冒頭で書いた通り、今では7割近くの人が「さようなら」は使わないと言われています。だとしたら、こういったネガティブな意味の方が世間一般には浸透しているからなのでしょうか。

 

でも、私自身はそんなにネガティブな言葉だとは思っていないんですよね。確かにドラマや映画で、「さようなら」と言って男女が別れるシーンはよく見かけます。

ですが、それ以上に「さようなら」という言葉で思い浮かぶのは、小中学校の下校のときです。

特に小学校のときは「先生さようなら、皆さんさようなら」というフレーズを徹底的に刷り込まれたような気がします。

もちろん、先生とも友達とも翌日には必ず会うのに、何の抵抗も無しに「さようなら」と言っていました。

 

 

さすがに家族に対して使うのには少し違和感を感じますが、親戚やたまにしか会わない目上の知人に対しては今でもよく使います。

こうしたネガティブな意味が広まった背景には、男女の別れを描いた音楽や映画などで使われていることも関係していると思います。

特に失恋ソングでは「さようなら」って言葉は結構使われていますしね。

ただ、時代の移り変わりや流行などで、言葉の持つ本来の意味が変わってしまうことは度々あります。

いずれは、「男女の別れ」「永遠の別れ」の意味として定着する日が来てしまうんでしょうか。


いかがでしたでしょうか。

別れの挨拶「さようなら」についてその意味・語源を解説してみました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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